鳥取県のナラ枯れ_被害状況_野生植物・高温少雨_日射病・熱中症_自然淘汰・森羅万象

昨日、松枯れの話をしたが、山ではナラ枯れも目立つ。
8月に気がついた時には、「鳥取の紅葉は早い。」と思った。
道の駅でレジのおばさんに聞いてみた。
「紅葉じゃありませんよ、ナラ枯れ。年々暑くなっているので枯れが広がっている。」
とのことだった。

●鳥取県
鳥取県内のナラ枯れ被害状況
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=100867
 近年、8月頃になると鳥取県東部でナラ類(ミズナラ、コナラなど)が集団で枯損しているのが目に付きます(写真)。これは、日本海側の地域を中心に発生し、拡大傾向にある「ナラ類集団枯損」といわれるもので、鳥取県では平成3年に旧福部村で初めて被害が確認され(その後、岩美町及び旧国府町で確認)、その被害の中心は、県東中部地域へと移っています。
H22年度被害状況
  被害材積は、6,199㎥と前年度より約2.1倍と被害量が増加。
 昨年度、飛び火的に被害が確認された湯梨浜町と大山町でも被害がみられ、県内8市町で被害が発生。

鳥取県内の被害状況図

全国の状況
  ナラ枯れ被害の発生地域は、本州日本海側を中心としてミズナラやコナラ等が集団的に枯損していたが、H21年度は新たに宮城県、大阪府、岡山県で被害が確認され、23府県において被害が発生しました。

ナラ枯損のメカニズム
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=100868
ナラ枯れの原因
  ナラ枯れは、木の内部に穿孔して繁殖するカシノナガキクイムシという体長5ミリメートル程度の甲虫に共生する病原菌(カビの一種・通称「ナラ菌」)が原因と考えられています。

カシノナガキクイムシのライフサイクルとナラ枯損の関係

被害を受ける森林の特徴
  カシノナガキクイムシの穿孔を被ったナラ類の全てが枯れるわけではなく、集中的な穿入を受けた木が枯れます。 
 カシノナガキクイムシは、高齢の大径木を好んで繁殖することから、ナラ枯れは比較的高齢で大径の樹木が多い森林で発生することが多く、特にミズナラが枯死しやすいことから、ミズナラが多い森林では被害が大きくなる傾向にあります。

●林野庁
ナラ枯れ被害
http://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/higai/naragare.html
ナラ枯れ発生状況
近年、カシノナガキクイムシ(カシナガ)が媒介するナラ菌により、ミズナラ等が集団的に枯損する「ナラ枯れ」が本州の日本海側を中心に発生しています。
被害区域は、平成22年度には30都府県で約33万立方メートルと拡大傾向にあります。

枯れ被害地(鳥取県2010年9月)

資料2 ナラ枯れ被害発生量(発生都道府県)の推移(PDF:894KB)http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/hogo/pdf/120117-02.pdf


動植物の多くは、異常な高温少雨は苦手だろう。
もちろん、それを好んだり適応していくものも居る。
特に、野生の植物たちにとっては、過酷な日々に違いない。
暑さには耐えたとしても、水が飲めない。

やや乾いた土壌を好み、水分が多いミズナラ等。
日射病や熱中症のようになり、そして虫。

しかし、時間とともに移り行く自然淘汰。
森羅万象は新旧を繰り返し、常に変わっていくもの。

クタクタになった今年の夏。
残暑が続いている。