●産経ニュース 2012.7.10
薬草「エキナセア」 荒廃景観も“治療” 鳥取・大山町で収穫http://www.sinjidai.com/~miyagi/namaji_data/google_map.html
風邪などの予防効果があるとされるメディカルハーブ「エキナセア」が8日、鳥取県大山町所子地区で収穫された。耕作放棄地を活用して地区の住民らが昨年から試験栽培に取り組んでおり、今年初めての収穫。荒廃した景観が「ピンクの花畑」に変わり、そこから刈り取った約1トンが「大山ハーブティー開発研究会」に出荷された。同研究会でハーブティーなどに加工、販売される。
エキナセア(和名ムラサキバレンギク)は、北米原産のキク科の多年草で、北米先住民が約400年前から万病に効く薬草として利用。欧米ではポピュラーなメディカルハーブで、比較的育てやすいことから、同研究会や県農業改良普及所大山支所などが同町での生産に取り組んでいる。
一方、同地区は、国の重要文化財に指定されている江戸時代の庄屋屋敷「門脇家住宅」も残る昔ながらの農村集落の景観が、農家の高齢化や後継者不足などによる耕作放棄地の増加で危機に。景観保全対策として昨年7月、同支所の指導で地区管理の耕作放棄地約1300平方メートルをエキナセアの試験栽培地とした。
昨秋に続く2度目の収穫で、同地区の大原広巳さん(55)は「栽培は地元約70戸のうち約30戸が参加。荒れた耕作放棄地を再生させる景観保全の効果も大きく、大山町の特産品にしたい」と意欲満々。同支所の田平弘基主幹は「集落の美化と農業生産の実益を兼ねた取り組み」と、生産者の拡大を期待している。
●農業共済新聞
ハーブ「エキナセア」――サプリ原料の供給基地に【鳥取支局・2011年7月2週号】
http://nosai.or.jp/mt/2011/07/post-1775.html
【鳥取支局】新型インフルエンザが数年前、世界的に流行し、鳥取県でも大流行への備えが検討された。大山農業改良普及所の田平(たびら)弘基普及主幹は、抗ウイルス作用のある農作物を調査し、大山町の栽培条件に適した「エキナセア」に注目。エキナセアは、アメリカ先住民が珍重したハーブだ。
2010年5月に大山ハーブティー開発研究会(河村富士夫会長、12人)が設立され、3アールの畑で試験栽培を実施。エキナセアは、一度定植すれば、刈り取った箇所から新芽が伸び、5年間は収穫できる。病虫害に強いことも魅力だ。本年度は作付面積を1.5ヘクタールに拡大し、7月に1回目の収穫を予定している。
さきごろ、鳥取県西部総合事務所の主催で「エキナセア産業化セミナー」を開催した。特産化への取り組みを紹介し、エキナセアのブレンド茶2種類の試飲を実施。「紅茶・レモングラス」と「緑茶」とのブレンドで、どちらも癖がなく、評判は上々だった。
河村会長は「いろいろなブレンド茶を開発し、普段の生活の中で気軽に楽しめる商品を提供したい。将来的には栽培面積を拡大して、多方面へ原料供給もできるような、一大産地を目指したい」と話す。
〈写真:エキナセア畑で生育状況について話す生産者の平澤雅之さん=右=と田平普及主幹。販売予定のブレンド茶とエキナセアの花〉
●鳥取県
農医連携モデル事業/機能性ハーブティー開発による中山間地農業の活性化http://db.pref.tottori.jp/yosan/23Yosan_Koukai.nsf/b5604562131d8896492574820032bf0c/8c7e5d144952d49b4925780a0020e27e?OpenDocument