活断層の定義を拡大_原発の安全基準・再点検_地震や津波に関する基準の見直し_原子力規制委員会

●毎日新聞 毎日新聞 2012年10月24日
規制委:活断層定義拡大を検討 全原発、再点検の可能性http://mainichi.jp/select/news/20121024k0000m040101000c.html
 原子力規制委員会は23日、原発の安全審査で考慮する活断層の定義の拡大を検討する方針を固めた。従来は断層の活動時期が「後期更新世(13万〜12万年前)」より最近のものを「活断層」とみなしてきたが、より古い時代までさかのぼることを検討する。24日から作業に着手し、来年7月までに策定する原発の新たな安全基準に盛り込む方針。すべての原発に適用し、この新基準に適合しなければ稼働できなくなるため、全原発で活断層の再点検を迫られる可能性も出てきた。【岡田英】
 規制委は23日、関西電力大飯(おおい)原発(福井県)の敷地内を走る断層(破砕帯)が活断層かを調べる調査団の初会合を開催。13万〜12万年前以降に動いた断層を一律に活断層とみなす原発の耐震設計審査指針について、規制委の島崎邦彦委員長代理は会合後、報道陣に「指針が金科玉条ではない。改定するのを踏まえ、参考にはするがとらわれない」と明言した。
 そのうえで、従来は対象外だった13万〜12万年前より古い時代に活動した断層を活断層とみなすかについて「そういう可能性はある」と発言した。
 現行の原発の指針が13万〜12万年前以降に動いた断層を活断層とみなすのは、周囲に年代推定の指標となる段丘や火山灰が広く分布しているためだ。しかし、島崎氏は地下にかかる力の加わり方(応力場)が現在と同じであれば、活動時期が13万〜12万年前より古くても近い将来に再び動く可能性があるとして、活断層とみなす考えを示唆した。
 応力場が変わった時期について、島崎氏は「地域によって異なるが、全国で40万年前くらいまでは同じと考えていい」との見解を示した。
 規制委は24日の定例会で、こうした活断層の定義や認定方法も含めた地震や津波に関する基準の見直しを始める。大飯原発の調査団とは別に外部の専門家を交えた検討チームを作って議論し、来年3月までに骨格を示す。

 【ことば】原発と活断層
 数十万年前以降に繰り返し動いた痕跡があり、今後も動く可能性がある断層を活断層と呼ぶ。原発の立地で考慮すべき活断層は、以前は5万年前以降に動いた可能性のあるものとされてきたが、鳥取県西部地震などを機に06年、13万〜12万年前以降に改定された。
活断層の上に原子炉など原発の重要施設を設置することはできない。