日本海・白砂青松_松枯れ防止_新しい方法_成虫が生息する6~8月頃に低周波振動を与えて防除_森林総合研究所

鳥取県の日本海沿いでは松を沢山見かける。
岩などに自然に生えた松もあるが、
防砂林として人工的に植えられている場所もある。
薬剤散布もやっているが、松枯れもかなり目立つ。
日本海の美しい白砂青松は守りきれるだろうか。

新しい松枯れ防止法が開発された。

●読売新聞 2012年9月13日
松枯れ防止 低周波振動で虫に産卵させず
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120913-OYO1T00852.htm?from=main1
 全国で被害が拡大している松枯れを防ぐ新しい方法を、森林総合研究所の高梨琢磨・主任研究員らが開発した。病原体を媒介する昆虫は、松が振動していると寄りつかない性質を利用。低周波で弱い振動を与える装置を松に取り付けると、この昆虫は産卵しないことを確認した。13日から大阪大で開かれる日本動物学会で発表する。
 松枯れは、1ミリ・メートル弱の線虫が松の木の内部に入り込むことで起きる。線虫は、松の樹皮を食べるマツノマダラカミキリによって運ばれ、樹皮を食べた跡から侵入する。林野庁によると、2011年度には北海道を除く46都府県で計65万立方メートルの松が被害を受けた。
 高梨さんらは、1秒間に100回の弱い振動を与えた松の丸太に、この昆虫の成虫40匹を放して観察。昆虫が丸太に止まる頻度や樹皮を食べる量は、振動しない丸太の5~12%にとどまった。さらに、丸太1本にメスを6匹放した場合、振動がないと一晩で平均15個の卵を産んだが、振動していると全く産卵しなかった。
 成虫が生息する6~8月頃に、松に振動を与えれば防除が期待できるという。高梨さんは「地面を振動させて複数の松を守る方法なども検討したい」と話している。
●森林総合研究所
http://www.ffpri.affrc.go.jp/